第9 回 - 保齢球(ボーリング)

日系企業チャンネル 乾 亘
2010-1-5
 
 ボーリングを始めたのは、それこそ日本で最初にボーリングブームが起きた1970 年代頃であろうか。中国でも10 数年前に一度ブームが起きており、その後、現在に至るまで上海市内では数カ所のボーリング場が古い機械をだましだまし使って営業を続けている。よって、決してメインのスポーツとはいえないが、私は今でも時々ボーリングをしに出かける。
 
 ところが、上海にはボーリングに関するマナーがまったくといっていいほどないようなのである。まず、2 人だけで投げているのに使用球が10個くらいあり、また我々の球であろうが手に触った球を手当たり次第に投げることに驚かされる。重さも指を入れる位置も大きさも違うはずであるのに。大体、球を置くスペースにそんなに多くの球を置いておけばどういったことになるのかを考慮しない。投げた後に返って来る球が、すでにある多くの球に邪魔されて戻ってこられず、来た道を逆送する。これでは設備が故障してしまうだろう。
 
 また、こちらもせっかく選んで持ってきた自分の球を勝手に投げられるため、いざ投げる際には見当たらないということもしばしばである。不愉快だ。さらに、これら大量の球を投げ終わっても片付けようともしない。服務員がやるからいいのか? 違う様に思う。普通ボーリングを投げる際には右側レーン優先のはずであるが、これもどこ吹く風。右側が投げ終えて、さあ自分の番だと思ったら、今度は左側レーンが私に構わず投げるので、こちらは遠慮して待つ。そうすれば今度は右側レーンが投げる、と永遠に続
き、投げられない。精神状況不安定でスコアが悪くなる。ボールの手入れも悪く、本当に傷だらけ。レーンのオイルもどうも一律じゃないので、曲がり方が違う。本当にストレスの溜まるボーリングとなる。
 
 そういえば、カラオケも五十歩百歩である。人が歌っているときには、自分達はおしゃべりの時間。拍手は電動仕掛けで「ぱちぱち」と来る。他人の歌は聞いていなくても失礼ではないし、自分が拍手して表現することは機械で省略可能。結局、自己満足のみで終ってしまう。カルチャーが変われば、そこでの楽しみ方も違うということだと理解しているが、やはり違和感がある。一体感がないと感じてしまうのはやはり、外国人であるからだろうか。
 
 結論として、もっとここのカルチャーを勉強しないといけないということではあまりにも寂しすぎる。我々は外国に来て生活しているわけであるから、その国の考え方を理解することは必要で、外国人がとやかく言える筋合いのものでもない。しかし、なぜだろうという素直な疑問はいつまで経っても消えないし、見習いたいとも思わない。国が違っても人としての行動規範は同じだと思うのは私だけであろうか。

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